ファミリー

ヘイディーよ お前は人類に対する罪で逮捕され裁かれる 美しい人々を殺し切り刻んで解体した罪 一般的な価値を重んじて流行に流されていた人々を いつまでも愛される人々を 平凡で正常な生活を捨て 結局お前は何を得た? 牢獄の中でただ死を待つのみだ 正しく生きていた人をお前は殺した 見習うべき生活を破壊した かつては立派な市民だったお前がなぜ背を向けた? 愚劣な反抗ごっこのみじめな結末だ 終止符を打とう お前ら“ファミリー”の最終章だ 覚えておく価値もないが解剖しておこう 脳を調べて個人が自立する過程を把握しよう 頭を剃りXを書いてもあがいても我々からは逃れられない 道徳的多数派からは 我々はつねに勝つ 世界は我らのものだ “ファミリー”の声など誰にも聞こえない すべて話せ そうだ どん詰まりへたどり着くまでのお話をな いつ生まれた? なぜ狂った救世主に従った? いつ生まれた?
あたしが? いつ生まれたかって? 何もわかっちゃいない そんな質問は無意味 彼と一緒にいた人間にとってはね あたしたちは変わった 服も顔も変化させた 変化は変化 進歩なんかじゃない 退化でもない ただの変化 お前ら人類と別れるために必要な変化 お前らが犯す罪まで負わされるのはごめんだ あたしたちは今の瞬間を生きている あたしに無実の罪を着せてこんなとこに閉じこめた ファミリーの話を聞けばお前らにもわかるかも 理解して仲間になれ もうすぐやってくる もう間もなく へルター・スケルターが襲ってくる あたしは彼と会って生まれ変わった 何もかもきれいな夢みたいで本当にすごかったんだから お前らにはわからないでしょ テレビや親の嘘に魂が毒されているから 世界の破滅を横目にテレビを見てる 地球を貪り尽くしてる なによその目は 救ってやろうとしてるのに お前らの目は死んでる お前らの死にゆく世界は彼と出会って捨てたんだ


『リブ・フリーキー!ダイ・フリーキー!』

ハッピーエンド

フランケンシュタインは今でも傑作だ
気の毒な怪物ですね
主演のカーロフに子供たちから手紙が来た 怪物に同情したんだ
フランケンは死人を改造して作り上げた殺人者だ つまりこの怪物のかもし出す雰囲気が死に関する記憶と結びついているんだ 究極の怪物だよ

最後のクレジットの後ろに映る写真は主人公ベンの死体です ただの肉の塊のようにぞんざいに扱われる 観客が見守ってきた人物が冷酷な扱いを受けるのです 死体を運ぶのにもフックを使い決して体に直接触れようとしません

「共産主義者の謀略のように若者のモラルを破壊する監督だ」と非難された 我々もひどいことをやった 「ミライの大虐殺」はいい例だと思う
我々は住民を一ヵ所に集めました そして 上官に「殺せ」と命じられたんです

ヒッチコックの映画は高度なサスペンス 名職人の技を駆使して作り上げた作品だ 映像を巧みに操り観客を意のままに導くというものだ 観客は安心して怖がって見ていられる でもそうじゃない作品もある 映画を見てる時映画の作り手を信頼できない 「おい 待ってくれ!」 「何だこりゃ!」とね 「この監督は変人だ!」

女性を家畜のように殺そうとするんです
いつまでもやってる

肉体と社会は密接に結びついている 私は肉体への回帰を重視する 現代社会は肉体からの解放ばかりが求められる 精神と身体を切り離し肉体を無視しようとしている 現実の中心に肉体を置かない考えだが それは間違いだ 表面的には悲劇らしく見える しかし 心の底では観客も寄生虫により「解放」された人々の味方だ そこがミソで実はハッピーエンドなんだ
監督は鋭い洞察力を持って訴えてます 古い秩序が新しい秩序に変わってもどちらも同じくらい問題を抱えていると 簡単に問題を解決する方法などないのです 観客に考えさせたいのは社会生活には「苦痛」がつきものだということでしょう 観客はじっくり見ることができます「苦痛」と「解放」が入り混じった表情を 「苦痛」と「解放」は表裏一体なのです


『アメリカン・ナイトメア』

手紙

私に求めていいことを書くわ 私の望みもあなたが分かるように うれしい?
これじゃ拷問だ ねえ 続けて
もう触りたくない
頼むから
とんでもないわ 手を放して クレメールさん もう会わないわよ
君の態度は病的だ ひどすぎる
同情するわ やめなさい バカね 台無しにしたいの? もう触らない そのままでいて こっちを向いて! 出したまま
バカは僕じゃない 君さ 男にも我慢の限界がある 最低だ
黙って!
遊ぶならお互い同じルールで もし… 待てよ 動かないから 声も出さない
私が指示するわ 手紙で それか直接 または電話で しまっていいわ こっちを向いて
少しは笑えよ ほら いつも怖い顔ばかりだ 次はきっとうまくいく “習うより慣れろ”だ

手紙を読んで 持ってる? じゃあ先に読んで
別れたいの? 手紙は好きじゃない 二人はここにいる 生身の僕らが 怖がらないで
私はあなた次第 でも先に読んで
それでドアを?
たぶん お願い
分かった 今は君のゲームに付き合おう 重いね
あっちに座って
“私が頼んだらヒモをきつくして そしてベルトは穴3個分締めること きついほどいい 用意した古いストッキングで猿ぐつわをして ほんの少しの声も出せぬようきつくすること そして猿ぐつわを取り私の顔の上に座ってお腹を殴りつけて 舌でお尻をなめさせるの”
本気か? からかってんだろ ビンタだって?
“一番の望みは手と脚を背中で縛られて母の近くに寝かされたい ただしドア越しで母が近づけないこと 翌日まで… 母のことは気にしないで この家のすべてのカギを持ち去り一つも残さぬこと”
これをやると僕に得が? 知的な顔でクソ同然の中身か 何か言えよ
“もし私があなたの命令に逆らったらどうぞ殴って ゲンコツで私の顔を殴って なぜ母親に逆らったりやり返さないのか聞いて そして私にこう言って 自分の無能さが分かったかと”
怒らないで 違うといいけど ヘタな手紙ね ピアニストで詩人じゃないから 愛情なんて月並みなもの ゆっくり考えて電話して さっき言ったけどあなた次第 道具もある でも明日まで待つわ 話したくない? 嫌いになった? どっちでもいい 長年の望みだったの そこにあなたが 手紙に書いたことは本気よ 命令するのはあなた 着る服もあなたが決めて 好きな色は? 怒ってるの? 何か言って
病気だよ 治療しなくちゃ
殴りたいなら殴って
手を汚したくない 手袋をしたってイヤだ 心から愛してた そんな愛もあるんだ 今は嫌悪感だけ あんまりだ


『ピアニスト』

神の仕事

1978年5月18日 ジョン・ワイデル保安官はラグスヴィル郡警察を従え“掃討作戦”にて任務を遂行 家の中からは75件以上の殺人事件に関する写真や切り抜きが発見された この残忍な犯罪を行った一家は永遠に記憶される“究極の悪魔”として

ドブソン 悪を洗い流さんとする神のご意志と 生前 兄のジョージが言ってた“害虫駆除”を行動に移す時が来た
死を覚悟しろと?
我々は死なない そのことを頭にたたき込んどけ さもないと本当に死体で帰宅することになるぞ
はい
みんな! 神の仕事を始めよう 俺はジョン・クィンシー・ワイデル ラグスヴィル郡の保安官だ お前らは包囲された もう逃げられない 観念しておとなしく出てこい 完全に包囲されてる 諸君! 3で撃つぞ! 1… 2… 3! 撃ち方やめ! ドブソン 催涙ガスを投げろ 動くな! 銃を下ろせ 運命は皮肉だな アバズレめ

かの“切り裂きジャック”以来 最も残忍な犯罪が行われた現場の前に立ってます ここで警察が発見したものは言葉では表せません 頭がい骨は飾り物に 冷蔵庫には人体の一部が そして驚いたことに床下には複数の遺体が捨てられていました

妹を見てエロいこと考えてんだろ
いいや
お前ゲイか?
違う
なら何だ? 色っぽいケツが目の前で揺れてんのに反応ナシか
結婚してる
“結婚してる”か そいつはいい 結婚してる優等生に盛大な拍手を! さあ!
優等生
カアちゃん 前に出ろ
乱暴するなよ
早く立て さあ 早く
こんなのイカれてる
次はM・トウェインばりの名ゼリフを頼むぜ 墓石に刻んでやるからよ さあ カアちゃん 長年ジジイを楽しませた立派な体を拝ませろ
え?
“え?”じゃねえよ さっさと脱がねえと1人バラすぞ 上も脱げ
悪くないじゃん ロイ おケツが締まってる
しっかりした骨盤だ
どうか乱暴しないで
すごいな ロイ お前の言う意味が分かるよ
乱暴しないで
これ好きだろ? “好きです”と言え 好きだろ? “好きです”と言うんだ 好きです 好きです
好きです
よし それじゃ… キスしろ 下手だと引き金の指に力が入るぞ 指に力が… 言うんだ “あなたは大魔王 私をオモチャにして” さあ言え 早く 感じてるんだろ? 言えよ
あなたは大魔王 私をオモチャにして
この野郎
ゲロ吐きそうだぜ
すごく仲良しになった気分

ドブソン その本をここに この本に見覚えは?
あるわ まるで天使でしょ
俺に捕まったら天使も終わりだ お前の一家はもう終ってる やがて消えゆく幽霊さ 残された道は家族の居所を吐くことだけだ そうすれば天使は道端で射撃の的にならずに済む
脅しは終わり?
まだだ 神に誓うがこんなのはまだ序の口さ いいか よく聞けよ 家族全員殺すからな 捜し出して生きたまま皮をはいでやる のたうち回って情けを請うても容赦しない 死ぬまで苦しめ!

どこへ?
そろそろ教えてやるか 2年前に埋めた銃を掘り出しに行くんだ
それで?
その先はない それで終わりさ
終わり? 殺す気じゃないだろうな
イヤなこと言うね
言うとおりやった 放してくれ
そうだよ
まず第1に俺は何も言ってない 第2に決めるのは俺だ! 俺はウィリー・ウォンカでここは俺のチョコレート工場だ!
やめてくれ 頼む やめて…
やめる? まだ序の口だ 楽に死ねたのにな 全部自分のせいだぞ 英雄ぶって余計なマネをするからこうなるんだ 後悔しな お前は出血多量で死ぬんだ
クソ!
みんなそう言うんだ 無意味にな ののしっても英雄にはなれないぞ! 英雄の末路を知りたいか? 地獄を見たいか? なら見せてやる! 色男 お前の神に祈れ 助けに来てくれってな 俺の頭に雷を落とさせてみろ
ウサギに祝福を 小鳥に祝福を
何も感じないぜ
春の朝に祝福を
感じる 偉大なる神よ お許しを! ああ 全能の神の愛を感じる! 俺の体に聖霊が… 俺は悪魔だ これが悪魔の仕事さ お前は別メニューだ 英雄さん

まったくひどいもんだ
40トン車にやられればあんなもんさ お宅の部下に脳みそをすくって袋に入れて検視に回すよう言ってくれ
分かった
あれが発見者か?
ああ メードのマリア・ゴメスだ
話は?
あれこれ話すんだがスペイン語なんでさっぱり分からん 俺はティファナ市長じゃないぜ 1人 スペイン語の分かるやつがいるが今日は休んでる ひどい下痢だそうだ
ケニー それ以上の説明は勘弁してくれ ゴメスさん
いいえ
やっぱり何も見てない

子ブタちゃん こっちだ おいで ここだよ そうだ 子ブタのワイデル 欲しけりゃこっち来い
動くな ピエロ
誰を捜してる?
ジョージ ここで何してる?
ここに住んでる
ダメだよ こんな所にいたら うちじゃない
しょうがないんだ これは定めだ この件が片づかないと安らかに逝けない 頼みがある 連中を殺して終わらせろ
違法スレスレまでやってるよ
そいつはおりこうさんだ 褒めてやる あいつらをブッ殺せ 殺れ!

逃げろ ベイビー 逃げろ 今のは痛いぞ 骨の砕ける音が聞こえた こいつは何だ? 見ろ いいものがあった お前にプレゼントだ 立て! 立てと言ってるんだ! お前はどうかな 俺は本物のムチが欲しいが まあ こいつで我慢するか 痛めつけられるのは好きか? イカれたサドになぶられるのは? 結構苦痛だろう 思い知ったか?
クソ食らえ
クソ食らえ? それはお前だ!


『マーダー・ライド・ショー 2 デビルズ・リジェクト』

受動攻撃空手の巨匠

私に惚れたんでしょ 大恋愛したのよ
そう君に惚れた お袋に似て神秘的だと思ったらウツで振り回されて死にそうだ 無口な相手がいいなら若くて美人なんだから探しに行けよ
知らない人に会うと不安になるの 怖いのよ
でも太陽灯つけて引きこもってちゃダメだ 心配でたまらないよ火事でも出たらって
火は消したわ あなたが家にいれば火も出なかった
俺のせいか?
火の話はもうやめて 太陽灯の火事なんて珍しくない 買ったのが間違いだった よくあることよ 騒がないで
俺たち幸せじゃない
親権はもらう 離婚するなら違法な商売のことバラすわ “離婚するなら”の話よ だから離婚はしたくない 別れたら男は一生子供と会えないのよ 母も祖母も離婚してない そういう家系よ 私も離婚しない
じゃ どうなる?
ケンカとファック それだけ
彼女は受動攻撃空手の巨匠 俺を含めどんな詐欺師より口が立つ 俺も完全に言いなりだ
アービィン 来て
人を騙してる報いかもしれない
アービィン こっちに来てったら ベッドに入って こんなにいい体よ
息子とだけは離れたくなかった 俺は彼女のカモだった

金属はダメ? “電子レンジだぞ” “金属は入れるな” 子供じゃないのよ 指図は受けない
また火事だ!
ダニー その消火器は空っぽよ
金属は入れるなって言ったのに
また買えばいいでしょ
カーマインにもらったんだ
大好きなカーマインにね 彼と結婚してレンジの首飾りでもすれば? 彼を見習って何か作りなさいよ 中身のない取引は電子レンジと同じ 電子レンジは栄養分を奪うの あんたの仕事と同じで空っぽよ
デタラメだ
そんなことない 雑誌で読んだわ ニューヨーカー誌 栄養を奪って火事を起こす物なんていい迷惑

ロザリン来て
なんでよ
やりすぎよ
行くわけないでしょ 手を離してよ 愛人のくせに
今夜はやめて
これ旦那の愛人
ここにいて あなたはこっち 落ち着いて
大丈夫? よくあることさ 何ごとも運命だ
私の口癖よ
気が合うね
運命だわ
何事も運命

何やってるのよ
男とイチャついたのを責めるわけ? 私の亭主と寝てたくせに
気付かなかったくせに
私は彼の妻で彼との子供もいる
彼が愛してるのはあなたじゃなくて私 終わったけど美しい関係だった 愛し合ってた あなたは息子を使って彼を操ってるのよ 本当は私を求めてる
いつも戻って来る 好きな香水と同じで鼻にツンときてもやめられないの 彼は私を捨てない 必ず戻って来る 覚えときなさい 家庭を壊そうとしたこと後悔させてやる
下劣ね 中身の腐った人間の言うことだわ
腐ってんのはどっちよ 泥棒のくせに 腐った女が彼の好みなのかもね 人って腐った生き方しか選べない時があるのよ
何なの?

君がまだ若く 純粋だった頃 君は言った “生きつつ人も生かす” 確かに言った 絶対に言った でもめまぐるしく変わるこの世界に君は降参してこう叫んだ “生きつつ人は殺す” “死ぬのは奴らだ” 人生はバカみたい あんたの前で悪口は言わないけどパパはクソ野郎よ
パパはクソ野郎?
マネしない でもそう

思ったんだけどあなたは大人になって事実と向き合った方がいい 離婚した方がお互い幸せだわ
分かった
考えてみて つらいだろうけど
分かった


俺はシドニーと暮らし始め ロザリンは…
事故で固まってるけどほっといて
相変わらず面白い


『アメリカン・ハッスル』