特にないな

群れの質は女王次第だと言う 私たちは? 何を変えれば?

 

いたぞ 女王だ 女王バチだ 捕まえろ

殺していいの?

ああ 殺せ

かわいそうに

群れが強くなければ蜜を盗まれる

これで強くなる?

たぶんな そう信じよう 新しい女王を 渡せ よし

 

お帰り

何してたの?

眠れないんだ

昨日のパーティー楽しかったわよ あの小さな指を見た? 来る?

すぐ行く

まず目隠しをしたの ゲームだからね それでワインを味見して高価だと思う物から順番に言ってった その後目隠しを外して値段を聞いた 深夜3時にホテルへ戻って飛行機でも眠れなかった だからもうヘトヘトよ 赤ちゃんが来たらお手伝いさんが必要ね 明日病院に行くから検査結果をちょうだい

検査結果は取りに行ってない

忙しかったの? どうしたの?

養子は欲しくない 考えたがあの男の子も他の子も要らない 僕は父親って柄じゃない 大学の仕事も辞めたし…

それ関係ある?

秘密にしてることでもあるの? なら私が独りでもらう いいわね?

ああ それがいい

なんてひどい人! 私の気持ちを知ってるくせに 要らないならなぜ私に手続きさせたの? なぜよ? 何とか言ってよ!

僕が手続きさせたか?

待って どこへ行くの? なんて自分勝手な あなたはイカれた詐欺男よ! またなの? 部屋に閉じこもるわけ? 開けて アグスティン 開けてよ! この意気地なし!

 

人を傷つけずに生きられるかな 難しいけどやってみるのが大事よね 人は皆悪い心を持ってるわ でも本当に人を傷つけたらその悪が膨らんじゃう 反対に親切にすれば自分の中の悪とそれからほかの人の悪もしぼんでく それが目標

相手が誰でも親切に? 素敵だね

あなたの目標は?

特にないな

 

ルーベンは頭は悪いが名付けた子は見捨てられん 覚えてるか? よくここで遊んだ 俺はいつも思い出す お前がいてこそだ 俺たちは悪くない ただやんちゃだった だがアグスティンはかなり腰抜けだった いつも偉そうだしな だから唾を吐きかけてイジメたくなった 奴はただの弱虫だ

酔って感傷的になってる

俺たちは違う 俺たちは殴られようが怖いものナシだった 堂々としてた 奴もうらやんでた かわいそうな男だ

何が狙いだ?

お前は? 何が狙いだ?

 

ペドロにはなれねえ この島で育ってもテメエはよそ者だ なぜか分かるか? テメエは弱虫だからだ 時間が経ってもそこは変わらねえ ベビーはアバズレでルーベンはマヌケ 俺は扱いづらい男だ 大しては変わらねえ 俺たちはハチから学ぶべきだとペドロが言ってた ハチの巣ではおのおの生まれてから死ぬまで役割がある

あいつは勝手だった

そうだ ペドロは特別だった 寂しくなる

僕もだ

テメエも? あいつはいつも俺を慕って俺を尊敬してたんだ ペドロは見えてた 誰も知らない俺の価値を知ってた

誰も価値なんかない ないさ

テメエもないな さあ 別れの言葉を

 

『偽りの人生』